産地復興4年目 熊本県産スイカが出荷ピークを迎えます!
一覧へ戻る[2020-04-16]
熊本県は全国有数のスイカの産地。4~5月に出荷最盛期を迎え、全国に配送します。
4年前の熊本地震は、スイカの出荷ピーク時の出来事でした。
県内農業は各地で甚大な被害を受けました。特にスイカの主産地であるJAかみましき(熊本県上益城郡)益城西瓜選果場では、選果機が故障し、機能を一時停止する事態に陥りました。
当時を振り返るJAかみましきの森上純也センター長は「地震後も生産者が被害を免れたスイカを収穫してくれた。選果場に次々に届くスイカを見て、人の手で選果することを決めた」と話しました。
生活に不安を抱える中、それでも何とか出荷にこぎつけようと、職員、生産者、その家族、約100人が選果場に集まりました。
森上センター長は「皆が被災者だったが、関係機関で協力して乗り越えた。大変な時期が続いたが、ようやく震災前の日常が戻ってきている」と語りました。
2020年4月現在、県内の各選果施設は正常に稼働しています。
▽JAかみましき益城西瓜選果場
当時、選果場で手選果に参加した和田光希主任は、現在、JA熊本経済連青果物コントロールセンターで市場販売と流通対策を柱とし、産地と消費地情報の分析を行っています。
和田主任は「今年の熊本県産スイカは、朝晩の冷え込みと日中との寒暖差から甘みが増し、食味良好に仕上がっている。是非、食べてもらいたい」と思いを語りました。
JA熊本経済連では、2020年産の春夏スイカの総出荷量2万2575トンを計画しています。全国に、力強く復興した熊本の味覚を届けていきます。
▽選果場にスイカを持ち込む生産者